イーサリアムのエコシステムを成長させながら企業活動を行うConsenSysの最近の取り組み

イーサリアムのエコシステムを成長させながら企業活動を行うConsenSysの最近の取り組み

コンセンシス(ConsenSys)はニューヨーク州のブルックリンに拠点を置くブロックチェーン企業です。同社はイーサリアム(Ethereum)の創業者であるジョー・ルービン(Joe Lubin)氏が創業した会社で、営利企業でありながらイーサリアムのエコシステムに大きく関わっていることを特徴としています。

同社が販売するプロダクトは全てイーサリアムに関連するもので、また直接収益に関わらなくてもイーサリアムのコミュニティに還元するような活動も多く取り組んでいます。その理由は同社もまたオープンソースのイーサリアムコミュニティの恩恵を受けていることや、パブリックブロックチェーンであるイーサリアムが成長すれば、同社が保有する暗号資産ETHの資産価格も上昇するといったいくつかの理由があるでしょう。

本コラムでは、ConsenSysのイーサリアムのエコシステムの関わる最近の取り組みを紹介します。営利企業でありながら、同社がイーサリアムのエコシステムにいかに貢献をしようとしているかが分かるでしょう。

Consensysのトップ
出典:ConsenSys

Ethereumのステーキングインフラストラクチャーを発表

イーサリアムはPoS(プルーフ・オブ・ステーク)の段階的な移行の開始を2020年内に予定しています。ConsenSysはEthereum2.0のステーキングのインフラストラクチャーを開発しています。

ConsenSysのツールを使う取引所やカストディはユーザーにステーキングを提供できるとされています。イーサリアムのステーキングは32ETH(現在のレートで約80万円)を保有するユーザーしか参加できません。

しかしながら、このツールを使用した取引所を経由すれば、1ETH単位からでもユーザーはステーキングに参加できます。結果的により多くのユーザーによる、より多くのETH資産がステーキングされ、イーサリアムのセキュリティの観点でも良い影響を期待できます。同プロダクトは、すでにバイナンス(Binance)などの大手取引所が使用を表明しています。

ブロックチェーンセキュリティデータベースが公開

ConsenSysは、ブロックチェーンセキュリティデータベースを公開しました。さまざまなイーサリアムプロジェクトのコード監査の内容を公開して、オープンなコミュニティでその知見を活用できるという取り組みです。ブロックチェーン上のコードは、特別な設計をしない限り一度デプロイしたコードは変更ができず、お金を直接扱うことからクリティカルなバグが致命的な事件に発展することが少なくありません。過去にはParityのマルチシグやThe DAOなどの事件では三桁億円に相当するETHがスマートコントラクトの脆弱性により失われています。

このデータベースでは、イーサリアム上のSolidityで書かれたコードのセキュリティのケーススタディをまとめています。Solidityのセキュリティを考えるには最良の教材になると見込まれています。

Ethereumのエコシステムに関わる開発者や事業者に助成金を拠出

ConsenSysは、イーサリアムのエコシステムに関わる開発者や事業者に助成金を拠出しています。過去に拠出された助成金の内容や金額ボリュームはこちらから閲覧することができます。

サイトによると、特に重視されるカテゴリは以下です。

  • レイヤー1とレイヤー2のインフラストラクチャー、スケーラビリティやプライバシー
  • 教材、Web3の開発チュートリアルなど
  • ユーザビリティやより多くのユーザーがEthereumを利用出来る仕組み
  • ソーシャルインパクト
  • セキュリティ、形式検証、コード監査ツール

助成金は、日本からでも受付可能なので、イーサリアムコミュニティで何かプロジェクトを立ち上げようとしている人は検討してみると良いでしょう。

参考
ConsenSys Codefi Announces Ethereum 2.0 Staking Pilot with 6 Members

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参照元:CoinChoice

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