日本暗号資産市場社:ステーブルコイン「ICHIBAコイン(ICB)」発行へ
暗号資産(仮想通貨)で取引できる古物市場などを展開している「日本暗号資産市場株式会社」は、2020年6月30日の発表で無担保型のステーブルコインである「ICHIBAコイン(ICB)」を発行予定であることを明らかにしました。
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ICHIBAコイン(ICB)とは?
日本暗号資産市場株式会社が発行を予定している「ICHIBAコイン(ICB)」は、イーサリアムのブロックチェーン技術を基盤とした「ERC20トークン」として発行される”無担保型のステーブルコイン“であり、法律的には『事業者用自家型前払式支払手段(資金決済法4条7項の適用除外)で通貨建資産にあたるため、暗号資産には該当しない』と説明されています。
2019年11月に創業された「日本暗号資産市場株式会社」は、2020年2月に東京都公安委員会から”古物商許可”を所得、2020年3月には”古物市場主許可”を取得、2020年5月にはオンラインかんたん買取サービス「オクリマ」のテストマーケティングを開始していましたが、今後はステーブルコイン「ICB」の発行することによって「モノ×トークン」の領域でより良い循環を生み出していくとされています。
ICHIBAコイン(ICB)は、同社が運営している古物市場の売買代金支払いに使用できるほか、古物商などの事業者が同社から仕入れを行う際に「1ICB=1円」として使用することができるとのことです。
「1ICB=1円」の”だいたい安定通貨”目指す
ICBは、ERC20トークン同士を誰もが自由に取引することができる非中央集権的前払式支払手段取引所「Uniswap(ユニスワップ)」で取引できるようになる予定であり、取引開始後は1ICB=1円以下になった場合には0.99円まで、1ICB=1円よりも大幅に高くなった場合には同社が1ICB=1円で販売することによって、「1ICB=1円」で価値が安定することを目指すとされています。
これまでの前払式支払手段は資金決済法によって払い戻しが原則禁止となっていたため、ステーブルコインとして使用する際には価値を維持することが困難であり、”だいたい安定通貨”として成功した前払式支払い手段はなかったものの、ICBは”資金決済法の適用除外”にあたる前払式支払手段であるため「発行体による買い戻し」が可能だと説明されています。そのため、発行体が『0.99円までの買い戻し』を宣言することによってだいたい安定通貨として機能すると考えているとのことです。
ICHIBAコイン(ICB)は2020年中に発行される予定となっていますが、正確な公開日などについては関係省庁との協議を進めた上で改めて報告すると説明されています。また、ICHIBAコイン保有者の利便性向上に向けて「市場でICBを使用して古物を売買した際に別のERC20トークンを無償ポイントとして付与すること」なども計画していると伝えられています。