デジタルガレージ子会社が機関投資家向け決済プラットフォーム「SETTLENET」と円建ステーブルコイン「JPYS」を開発
デジタルガレージ子会社が機関投資家向け決済プラットフォーム「SETTLENET」と円建ステーブルコイン「JPYS」を開発
株式会社デジタルガレージの子会社で、フィンテック分野におけるブロックチェーン金融サービス事業を展開する株式会社Crypto Garage(クリプトガレージ)が、暗号資産の大口OTC市場に特化したトレーディング会社や取引所、資産運用会社、ブローカー向け決済プラットフォーム「SETTLENET(セトルネット)」の商用サービス開始を発表。
SETTLENETは、Bitcoinブロックチェーン関連分野でトップレベルの技術力と知見を持つBlockstream(ブロックストリーム)社が開発したサイドチェーン「Liquid Network」を基盤とし、トークンの所有者が所有権を移転せずに取引を行えることを前提としながら、トークンの即時グロスDvP決済を実現。同時に、事業者間で暗号資産の決済代金の支払いに利用可能な円建てトークン、SETTLENET JPY(JPYS)を発行し、スムーズな法定通貨建ての決済を提供するとのこと。
さらに、Crypto GarageはSETTLENETを構築する上で蓄積した要素技術やツール群を随時提供していく予定のようで、SETTLENETへの統合やサービス管理を簡素化するサービスとして「UTXO Manager」を提供するとのことだ。
編集部のコメント
SETTLENETの構造を理解する上で、抑えておくべき金融用語「1.即時グロス決済、2.DvP(Delivery Versus Payment)決済」がリリースで出てきましたので説明をします。
即時グロス決済とは、通貨などの決済を1件ずつ即時に行う方法で、決済の停滞が連鎖することによるシステミック・リスクを低減するための決済処理方式の一種です。
DvP決済とは、証券の引渡し(Delivery)と代金の支払い(Payment)を相互に条件を付け、一方が行われない限り他方も行われないようにすることであると日本銀行のサイトで説明されています。これは証券を引き渡したにも関わらず、代金の支払いが行われないリスクを回避するために生まれた仕組みです。
今回、円建てのステーブルコイン(JPYS)を発行したとのことですが、機関投資家などの実需はどれほどあると考えられているのか、知りたいところです。
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済編集部)
(images:iStock /Aleksei_Derin・dalebor・antoniokhr)
参照元:ニュース – あたらしい経済