「仮想通貨の信頼は11%上昇も48%と低迷」エデルマンがレポート発表
欧米やアジアでも活動するグローバルコミュニケーション企業であるエデルマンが仮想通貨に関するレポート「スペシャルレポート:仮想通貨の信頼(Specoal Report:Trust in Cryptocurrency)」を発表した。
金融サービス全体での信頼度は低下も仮想通貨は11%上昇
今回で20回目となるエデルマントラストバロメーターの調査は、2019年10月19日から11月18日まで28の市場でオンライン調査を行い、全体で3万4,000以上の返答を得ている。
金融サービス全体での信頼度は57%で、昨年と比較して1%低下した。低下の主な要因は金融資産管理、クレジットカード、銀行の3項目で、低下率はそれぞれ2%、5%、4%だった。これらに対して仮想通貨に対する信頼度は11%上昇し48%となった。他の上昇項目はP2P送金とロボアドバイザーで、上昇率はそれぞれ1%と4%である。
また今回の発表では、大学教育を受けニュースなど情報を積極的に消費する人々(インフォームドパブリック)とその例外の一般大衆(マスパブリック)との意識の差も調査している。意識の差の大きい項目の上位3項目はロボアドバイザー、P2P送金、仮想通貨およびブロックチェーンだった。なお上位3項目に対する情報を基に行動する人々と一般大衆の意識の差は、それぞれ17%、14%、13%である。なおこの意識の差が大きい上位3項目は、信頼度が上昇した3項目と一致している。
仮想通貨やブロックチェーンに対する信頼も上昇
今回の調査では、世界28市場での仮想通貨やブロックチェーンに対する信頼度も公表している。28市場の内16市場で信頼度が50%を下回る結果となった。その一方で、70%を超えたのは中国(81%)、タイ(77%)、インドネシア(77%)、インド(73%)の4市場である。日本は42%で世界平均の48%を下回り、28市場中の17番目となった。
またこの発表では昨年との比較も行われている。28市場の内2市場は比較不能、残る26市場の内22市場で信頼度が上昇している。昨年からの伸び率が最も大きかったのはアルゼンチンで25%、続いてメキシコ(20%)、コロンビア(18%)と続いた。なお日本の伸び率は12%だった。一方で信頼度が増えなかった4市場は、サウジアラビア(-4%)、アメリカ(-1%)、イングランド(-1%)、カナダ(変化なし)だった。
参考
・Specoal Report:Trust in Cryptocurrency
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文:かにたま
参照元:CoinChoice