月: 2017年4月

仏大統領選・ルペン候補の支持率が市場を 翻弄!? 勝てばユーロ/米ドルはパリティへ!? ブログ

仏大統領選・ルペン候補の支持率が市場を 翻弄!? 勝てばユーロ/米ドルはパリティへ!?

■仏大統領選を控えているのに市場の反応が薄いのはなぜ? 地政学リスクにトランプ米大統領の米ドル高牽制発言が米ドルの圧迫材料として引き続き意識され、ドルインデックスは再度99半ばまで続落している。

ドルインデックス 日足(出所:Bloomberg)

 フランス大統領選を控えているにもかかわらず、ユーロはやや強含みの展開を見せ、米ドル全体の軟調が一段と目立つ。

 もっとも、混迷を深めているフランス大統領選​の行方は、油断できない。ユーロがどう反応してくるかは選挙結果次第だが、肝心の世論調査や事前予測を、もはや信じるべきではないというセンチメントがマーケットを支配し、ユーロの行方が一段と不透明になったと思う。

【参考記事】

●極右と極左が人気!? 恐怖指数は急上昇! 混沌の仏大統領選とユーロ相場を徹底解説(松崎美子)

●波乱含みになってきたフランス大統領選! 結果次第でEUの存続も危うくなるかも!?

 なにしろ、昨年(2016年)の二大イベント、すなわち、英EU(欧州連合)離脱にしても、米大統領選にしても、事前の世論調査や選挙情勢に関する統計あるいは予測が、見事と言っていいほど外れていた。

 ゆえに、足元のフランス大統領選に関する事前調査やアンケートの数字をマーケット全体が冷めた視線で見詰め、あまり反応しなくなっているのが事実であり、また、そのような反応になるのも納得できる。

■為替市場のカギを握るのはルペン候補の支持率! とはいえ、4月23日(日)には第1回の投票が行われるわけで、来週(4月24日~)からの為替市場はマリーヌ・ルペン候補の支持率に左右される形で波乱になってくる可能性を無視できない。

来週(4月24日~)からは、仏大統領選のルペン候補の支持率が、為替市場を左右するだろう 。(C)Anadolu Agency/Getty Images

 米ドルの対極にあるユーロ。その離脱を明確に打ち出したルペン女史の姿勢は、ユーロ崩壊につながりかねないだけに、同氏の支持率の変化にマーケットは神経を尖らせている。

 ゴールドマン・サックスの分析によると、ルペン候補の支持率が10%増えるたびに、ユーロ/米ドルは2%下落し、同氏の勝利が確定した場合、ユーロ/米ドルのパリティ(1ユーロ=1米ドル)を覚悟すべきということだ。

ユーロ/米ドル 週足 

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 週足) 

■ルペン氏敗北ならユーロ/米ドルは1.13ドルの節目打診!? 反対に、第1回投票でルペン氏が敗北した場合、ユーロ/米ドルは5%上昇することもあり得るため、1.13ドルの節目打診につながるだろうと推測される。

ユーロ/米ドル 週足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 週足) 

 さらに、穏健派のマクロン氏やフィヨン氏が第2回投票に無事進んだとしても、ユーロ圏分裂の可能性がゼロにはならないので、ユーロの上昇余地は限定されると思われる。

 ただし、最悪の場合(ル・ペン氏優勢の場合)、ECB(欧州中央銀行)が選挙の間でも通貨政策を打ち出す可能性があるという。

 したがって、来週(4月24日~)から市場の基調を決定する要素は、地政学リスクからフランス大統領選にシフトしていくことだけは確かだ。

 もっとも、前回のコラムで指摘させていただいたように…
ドルは109円前半で小動き、仏選挙を前に様子見ムード News

ドルは109円前半で小動き、仏選挙を前に様子見ムード

[東京 21日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ変わらずの109.32/34円だった。仏大統領選を目前に控え、短期筋が円ロングをいったん手じまう動きが見られ、ドルは朝方に一時109.42円まで上昇したが、前日海外市場の高値は上抜けずに失速。午後にかけて109円前半での小動きに移行した。

日経平均は反発、トランプ政権への政策期待が再燃 News

日経平均は反発、トランプ政権への政策期待が再燃

[東京 21日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、反発した。ムニューシン米財務長官が税制改革案を近く発表すると言明したことにより、トランプ米政権への政策期待が再燃した。これを受け米株高となり、為替もドル高・円安に振れた。外部環境の好転を好感し、幅広い銘柄に買いが入った。指数は終値で1万8500円を回復し、4月11日以来約1週間ぶりの高値水準で引けた。

コラム:フランス大統領選、真の勝者は「異端の経済政策」 News

コラム:フランス大統領選、真の勝者は「異端の経済政策」

[ロンドン 20日 ロイター BREAKINGVIEWS] - フランスの政治は投資家に次々と新たな恐怖を突き付けている。極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首の躍進に投資家は既に肝を冷やしている。さらに最近は急進左派のメランション氏が支持を伸ばしており、有権者が極右か急進左派かの選択を迫られる可能性も出てきた。