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今夜から明朝の注目材料は?
東京市場のドル/円は、日経平均が堅調に推移するも反応は薄く、110.60-80円台でもみ合う展開となりました。欧米市場に入る前に注目イベントを確認しておきましょう。
8/7(月)
23:45 ブラード米セントルイス連銀総裁、講演
26:25 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、講演
28:00 6月米消費者信用残高
--:-- OPECと非加盟国の専門家会合(?8日)
8/8(火)
08:50 6月日貿易収支
※☆は特に注目の材料
本日は目玉となる経済イベントが見当りません。前週末の米7月雇用統計を通過した直後のため出尽くし感が漂っている事もあり、ドル/円は東京市場に続いて小動きとなる事も考えられます。
なお、今日?明日にかけて石油輸出国機構(OPEC)と非加盟国の専門家会合が行われます。減産枠の順守に向けた言及があるかが、ポイントとなるでしょう。
8/7(月)
23:45 ブラード米セントルイス連銀総裁、講演
26:25 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、講演
28:00 6月米消費者信用残高
--:-- OPECと非加盟国の専門家会合(?8日)
8/8(火)
08:50 6月日貿易収支
※☆は特に注目の材料
本日は目玉となる経済イベントが見当りません。前週末の米7月雇用統計を通過した直後のため出尽くし感が漂っている事もあり、ドル/円は東京市場に続いて小動きとなる事も考えられます。
なお、今日?明日にかけて石油輸出国機構(OPEC)と非加盟国の専門家会合が行われます。減産枠の順守に向けた言及があるかが、ポイントとなるでしょう。
8/4に発表されたIMMポジション
以下、ポイントです。
・円
112196枚ショートと、前週比9293枚減。内訳(図3)を見ると、ロングが8千枚以上増加しており、円先高感が浮上していた様子が窺える。もっとも、ショートはほとんど減っていない事から、円高見通しは大きくは広がらなかった様子。
図1:IMMポジションとドル/円相場(下記チャートのドル/円レートは外為どっとコムを基に、IMMポジションはCFTCを基に外為どっとコム総研作成)
図2:IMMポジション(CFTCを基に外為どっとコム総研作成)
通貨枚数前週比円112196枚ショート9293枚減ユーロ82637枚ロング8205枚減ポンド29452枚ショート3255枚増スイスフラン1440枚ロング2990枚増カナダドル40638枚ロング14025枚増豪ドル60713枚ロング4339枚増メキシコペソ113549枚ロング659枚増ニュージーランドドル34938枚ロング133枚増図3:投機筋の円ポジションの内訳(CFTCを基に外為どっとコム総研作成)
17/08/0417/07/28Long36,44528,018Short148,641149,507Net-112,196-121,489
・円
112196枚ショートと、前週比9293枚減。内訳(図3)を見ると、ロングが8千枚以上増加しており、円先高感が浮上していた様子が窺える。もっとも、ショートはほとんど減っていない事から、円高見通しは大きくは広がらなかった様子。
図1:IMMポジションとドル/円相場(下記チャートのドル/円レートは外為どっとコムを基に、IMMポジションはCFTCを基に外為どっとコム総研作成)
図2:IMMポジション(CFTCを基に外為どっとコム総研作成)
通貨枚数前週比円112196枚ショート9293枚減ユーロ82637枚ロング8205枚減ポンド29452枚ショート3255枚増スイスフラン1440枚ロング2990枚増カナダドル40638枚ロング14025枚増豪ドル60713枚ロング4339枚増メキシコペソ113549枚ロング659枚増ニュージーランドドル34938枚ロング133枚増図3:投機筋の円ポジションの内訳(CFTCを基に外為どっとコム総研作成)
17/08/0417/07/28Long36,44528,018Short148,641149,507Net-112,196-121,489
今日のテクニカル見通し:ドル/円
ドル/円相場は、今月に入り110円を割る場面が見られるも、同水準では底堅く推移。週足では何とか52週線に支えられた格好となってます。日足では、金曜の足形が前日木曜の陰線に覆いかぶされるような陽線となっている他、6日線の傾きがほぼ横ばいとなっている事もあり、底入れムードが感じられます。
もっとも、111円台後半に20日線や75日線が控えている他、今月に入り引値で111円台乗せは達成していません。底入れムードが反発局面に向かうか、これらのポイントに注目です。
(上記ドル/円・日足の外貨ネクストネオのチャートは8/7の11:24現在)
○上値目処について
8/4高値(111.047円)を突破すると、次は111円台半ばば焦点です。同水準に20日線(111.573円)や75日線(111.736円)など、多数の目標値が位置しており、上伸を阻みそうです。これらを超えると200日線(112.266円)が見えてくるでしょう。
○下値目処について
6日線(110.456円)を再び下抜けると、8/4安値(109.848円)リトライの可能性が出てきます。割るとボリンジャーバンド‐2シグマ(109.377円)や4月と6月の安値を結ぶサポートラインが位置する109.40円前後が次の目処です。このあたりを割ってしまうようならば、6/14安値(108.787円)や4/17安値(108.134円)を試して下押す事も考えられます。
○上値目処
111.016円(日足の一目均衡表の転換線)
111.047円(8/4高値)
111.353円(13週線)
111.573円(20日線)
111.575円(日足の一目均衡表の雲下限)
111.639円(週足の一目均衡表の転換線)
111.662円(26週線)
111.668円(日足の一目均衡表の雲上限)
111.736円(75日線)
111.819円(週足の一目均衡表の基準線)
112.200円(週足の一目均衡表の雲上限)
112.169円(日足の一目均衡表の基準線)
112.266円(200日線)
○下値目処
110.456円(6日線)
110.272円(52週線)
109.924円(月足の一目均衡表の転換線)
109.848円(8/4安値)
109.40円付近(4月と6月の安値を結ぶサポートライン)
109.377円(ボリンジャーバンド-2シグマ)
108.787円(6/14安値)
108.730円(週足の一目均衡表の雲下限)
108.134円(4/17安値)
もっとも、111円台後半に20日線や75日線が控えている他、今月に入り引値で111円台乗せは達成していません。底入れムードが反発局面に向かうか、これらのポイントに注目です。
(上記ドル/円・日足の外貨ネクストネオのチャートは8/7の11:24現在)
○上値目処について
8/4高値(111.047円)を突破すると、次は111円台半ばば焦点です。同水準に20日線(111.573円)や75日線(111.736円)など、多数の目標値が位置しており、上伸を阻みそうです。これらを超えると200日線(112.266円)が見えてくるでしょう。
○下値目処について
6日線(110.456円)を再び下抜けると、8/4安値(109.848円)リトライの可能性が出てきます。割るとボリンジャーバンド‐2シグマ(109.377円)や4月と6月の安値を結ぶサポートラインが位置する109.40円前後が次の目処です。このあたりを割ってしまうようならば、6/14安値(108.787円)や4/17安値(108.134円)を試して下押す事も考えられます。
○上値目処
111.016円(日足の一目均衡表の転換線)
111.047円(8/4高値)
111.353円(13週線)
111.573円(20日線)
111.575円(日足の一目均衡表の雲下限)
111.639円(週足の一目均衡表の転換線)
111.662円(26週線)
111.668円(日足の一目均衡表の雲上限)
111.736円(75日線)
111.819円(週足の一目均衡表の基準線)
112.200円(週足の一目均衡表の雲上限)
112.169円(日足の一目均衡表の基準線)
112.266円(200日線)
○下値目処
110.456円(6日線)
110.272円(52週線)
109.924円(月足の一目均衡表の転換線)
109.848円(8/4安値)
109.40円付近(4月と6月の安値を結ぶサポートライン)
109.377円(ボリンジャーバンド-2シグマ)
108.787円(6/14安値)
108.730円(週足の一目均衡表の雲下限)
108.134円(4/17安値)
4日のドル円相場ときょうのひとこと(8/7 月)
----------8/4ドル円相場概況--------------------- OP 110.006HI 110.047LO 109.848CL 110.671 東京市場は、売りが先行するも109.848円で下げ止まると、実質5・10日の仲値に向けて買戻しが入り110円台を回復。その後は110.10円を挟んだ狭小レンジでもみ合った。欧州市場もほぼ同水準で膠着。NY市場に入ると、米7月雇用統計の好結果を受けて110.70円台に急伸。さらに、コーンNEC委員長の減税示唆に反応して111.047円まで上値を伸ばした。その後は、週末を控えたポジション調整的な売りに押され、110.671円で取引を終えた。 -----------8/4主な出来事---------------------------- 10:30 (豪) 6月小売売上高 (前月比) +0.3% 前回+0.6% 予想+0.2% 10:30 豪準備銀行(RBA)四半期金融政策報告・豪ドルの一段の上昇、経済成長とインフレを押し下げる・金利据え置き、成長・インフレ目標に整合的・最近の豪ドル高は経済の見通しをやや下振れさせた・2017年のGDP予想を0.5%下方修正し 2-3%に・基調インフレは2017年下期に2%前後に達成する見込み、その後は小幅に上昇・失業率は2019年末までに5.5%をやや下回る見込み・2018年GDP予想は2.75-3.75%に据え置き、2019年は3-4%に引き上げ 15:00 (独) 6月製造業受注 (前月比) +1.0%前回+1.0%→+1.1% 予想+0.5% 21:30 (米) 7月非農業部門雇用者数 +20.9万人前回+22.2万人→+23.1万人予想+18.0万人 7月失業率 4.3% 前回4.4% 予想4.3%7月平均時給 (前月比) +0.3% 前回+0.2% 予想+0.3% 7月平均時給 (前年比) +2.5% 前回+2.5% 予想+2.4% 21:30 (米) 6月貿易収支 -436.0億USD 前回-465.0億USD→-464.0億USD予想-445.0億USD 21:30 (加) 7月就業者数 +1.09万人前回+4.53万人 予想+1.25万人 21:30 (加) 7月失業率 6.3% 前回6.5% 予想6.5% 21:30 (加) 6月貿易収支 -36.0億CAD前回-10.9億CAD→-13.6億CAD予想-12.5億CAD 23:00 (加) 7月Ivey購買部景況指数 60.0 前回61.6
23:37 コーン米NEC委員長・法人税率を現行の35%からOECD平均の23%程度に引き下げるべき・企業が対外資産引き揚げ(リパトリエーション)を行いやすいように税制改革を -----------8/4株式・債券・商品-----------------------
---------8/7きょうの注目材料------------------------- <国内>08:50 7月外貨準備高 <海外>15:00 6月独鉱工業生産16:15 7月スイス消費者物価指数23:45 ブラード米セントルイス連銀総裁、講演26:25 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、講演28:00 6月米消費者信用残高----- OPECと非加盟国の専門家会合(アブダビ、8日まで) --------8/7きょうのひとこと------------------------- ドル円は、米雇用統計の好結果とコーンNEC委員長の減税トークで一時111円台を回復しました。またしても52週線にタッチして反発しており、「2度ある事は3度ある」を証明した格好です。この動きによってひとまず底入れ(きょうの動きが堅調なら)と見て良さそうですが、強気見通しに傾くためには、少なくとも20日移動平均線(111.57円前後)を回復する必要がありそうです。 本日もよろしくお願いいたします。
23:37 コーン米NEC委員長・法人税率を現行の35%からOECD平均の23%程度に引き下げるべき・企業が対外資産引き揚げ(リパトリエーション)を行いやすいように税制改革を -----------8/4株式・債券・商品-----------------------
---------8/7きょうの注目材料------------------------- <国内>08:50 7月外貨準備高 <海外>15:00 6月独鉱工業生産16:15 7月スイス消費者物価指数23:45 ブラード米セントルイス連銀総裁、講演26:25 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、講演28:00 6月米消費者信用残高----- OPECと非加盟国の専門家会合(アブダビ、8日まで) --------8/7きょうのひとこと------------------------- ドル円は、米雇用統計の好結果とコーンNEC委員長の減税トークで一時111円台を回復しました。またしても52週線にタッチして反発しており、「2度ある事は3度ある」を証明した格好です。この動きによってひとまず底入れ(きょうの動きが堅調なら)と見て良さそうですが、強気見通しに傾くためには、少なくとも20日移動平均線(111.57円前後)を回復する必要がありそうです。 本日もよろしくお願いいたします。
「すこぶるリスクオン」の中、理屈上では反転 してもよいのにドル安が延々続くのはなぜ?
■「すこぶるリスクオン」の中、米ドル安が一段と進む 米ドル安が一段と進み、ドルインデックスは一時92.55にトライ、昨年(2016年)5月安値(91.92)に接近している。
ドルインデックス 日足(出所:Bloomberg)
相応するように、ユーロ/米ドルは一時1.1910ドルの高値にトライ、1.2ドルの心理的大台も射程圏に入っている。
ユーロ/米ドル 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
米ドル安が続く背景には、「ロシアゲート」疑惑の深まり、トランプ政権の内紛、北朝鮮の地政学リスクなどの要素が挙げられるが、リスクオフ云々というのは勘違いであろう。
何しろ、一昨日(8月2日)、NYダウが2万2000ドルの大台へ史上初めて乗せたことに象徴されるように、少なくとも米国株をはじめ、欧米日株式市場は堅調な推移を保っているから、足元は明らかにリスクオンの環境にある。
NYダウ 日足(出所:Bloomberg)
ちなみに、トランプ政権誕生前から計算すると、NYダウは2割も上昇しているから、すこぶるリスクオンと言っても過言ではなかろう。
■米金利の「異常な低下」が米ドル安の最大の要因 ゆえに、米ドル安になっているのは、昨年(2016年)年末まで続いた「トランプラリー」の行きすぎに対する反動といった側面が大きい上、明らかに他の要素が働いていると思われる。
米金利の「異常な低下」が最も大きな原因ではないかと考えられる。換言すれば、米債券バブル(債券高は金利低下と連動)が米ドルを押し下げている要因であることは見逃せない。
米長期金利(米10年物国債の利回り) 日足(出所:Bloomberg)
だから、あのグリーンスパン氏(元FRB(米連邦準備制度理事会)議長)も「株価ではなく債券バブルの破裂に用心しろ」と警告を出し(8月1日ブルームバーグ報道)、米ドル安が米国株高に寄与していると説明できる一方、米景気とかけ離れた低金利はいつ反転してもおかしくないから、これがこれからのリスク要因になると指摘した。
■ユーロ高騰はECB政策転換に伴う金利上昇傾向が要因 さらに、米金利の低迷が、その他の主要外貨との金利差の縮小を招いているところも大きい。
マイナス金利であるユーロが高騰してきたのは、他ならぬ、ECB(欧州中央銀行)の政策転換に伴う金利上昇傾向が要因だと思われる。
実際にユーロが米ドルの金利水準まで迫ってくることは、あったとしてもだいぶ先であるが、マーケットには先取りして値動きを形成するメカニズムがある。足元まで目一杯、金利差縮小の傾向を織り込んできた結果が、足元のユーロ高につながっていると言える。
■テクニカル的には「オーバーボート」がキーワード テクニカルの視点では、前回のコラムでも述べたように、そもそも為替市場における価格形成メカニズムでは、ロング筋・ショート筋のバランスが大事だから、トレンドをさらに進行させるには、順張り派のみでなく、逆張り派の存在が必要不可欠な存在だ。
【参考記事】
●売り材料のないFOMC後になぜ米ドル安? 気をつけろ! それは相場反転のサインだ(2017年7月28日、陳満咲杜)
ユーロ/米ドルを例としてみると、先週のコラムでも指摘していたように、すでにかなりの「オーバーボート(買われすぎ)」のサインを点灯していたにもかかわらず、足元までさらに買われているのには、わけがあった。解読のキーワードはやはり「オーバーボート」である。
すでにオーバーボート(オシレーター系指標をもって測るのが一般的)のサインが点灯し、また、それが深刻化するにつれ、そのことが逆張り派(この場合、ユーロ/米ドルの売り)の新規参入を呼ぶ。
その際、オーバーボートのサインが点灯しているわけだから、逆張り派の多くは「根拠があり、確率の高いトレード」と思って参入してくるわけだ。
その結果、すでにオーバーボートであったにもかかわらず、トレンドは往々にしてさらに延長され、さらなるオーバーボートにつながるケースが多い。
というのは、往々にしてトレンドに沿った方向でファンダメンタルズの材料は続出する傾向にあり、また、トレンドに沿う方向のものしか材料視されないため、逆張り派は一段と踏み上げられる確率が高いからだ。
その結果、一段とオーバーボートの深刻化を招き、サインが鮮明化、深刻化するにつれ、より多くの逆張り派の参入をもたらす、といった循環ができるわけだ。
■相場は理外の理、ただし、永遠に続くトレンドはない 先週末(7月28日)以降のユーロ/米ドルはその好例と言える。
FX会社の中には、顧客のポジション比率情報などを開示している会社もあるから、その内情を見る限り、大まかに言って、逆張りの「売り」が70%も占める状況が多かった。
だから、理屈上は相場がいつ反転してもおかしくないが、なかなか反転できず、ユーロ高・米ドル安のトレンドが続いているわけだ。
相場は理外の理、という言葉はこのような現象を指しているとも思われ、相場は芸術だと言われるゆえんでもある。そしてそれこそ、相場は憎い存在でありながら、いつまでも我々トレーダーを魅了し、虜にするという、根本的なところではないかと思う。
とはいえ、永遠に続くトレンドはない。トレンドが強ければ強いほど、また、トレンドが長ければ長いほど、逆張り派の失敗が重なるから、最後はどこかの時点で新規逆張り派の大幅減少を招く。
そうなると、トレンドも最終段階にあるか、少なくとも1回大きなリバウンドをもって、バランスの構築を図るはずだ。
この場合、往々にして何らかの材料の出現をもって調整が始まるが、残念ながら、事前にはなかなかその材料とは何かを言い当てられない。
では、今晩(8月4日)の米雇用統計はどうだろう…
ドルインデックス 日足(出所:Bloomberg)
相応するように、ユーロ/米ドルは一時1.1910ドルの高値にトライ、1.2ドルの心理的大台も射程圏に入っている。
ユーロ/米ドル 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
米ドル安が続く背景には、「ロシアゲート」疑惑の深まり、トランプ政権の内紛、北朝鮮の地政学リスクなどの要素が挙げられるが、リスクオフ云々というのは勘違いであろう。
何しろ、一昨日(8月2日)、NYダウが2万2000ドルの大台へ史上初めて乗せたことに象徴されるように、少なくとも米国株をはじめ、欧米日株式市場は堅調な推移を保っているから、足元は明らかにリスクオンの環境にある。
NYダウ 日足(出所:Bloomberg)
ちなみに、トランプ政権誕生前から計算すると、NYダウは2割も上昇しているから、すこぶるリスクオンと言っても過言ではなかろう。
■米金利の「異常な低下」が米ドル安の最大の要因 ゆえに、米ドル安になっているのは、昨年(2016年)年末まで続いた「トランプラリー」の行きすぎに対する反動といった側面が大きい上、明らかに他の要素が働いていると思われる。
米金利の「異常な低下」が最も大きな原因ではないかと考えられる。換言すれば、米債券バブル(債券高は金利低下と連動)が米ドルを押し下げている要因であることは見逃せない。
米長期金利(米10年物国債の利回り) 日足(出所:Bloomberg)
だから、あのグリーンスパン氏(元FRB(米連邦準備制度理事会)議長)も「株価ではなく債券バブルの破裂に用心しろ」と警告を出し(8月1日ブルームバーグ報道)、米ドル安が米国株高に寄与していると説明できる一方、米景気とかけ離れた低金利はいつ反転してもおかしくないから、これがこれからのリスク要因になると指摘した。
■ユーロ高騰はECB政策転換に伴う金利上昇傾向が要因 さらに、米金利の低迷が、その他の主要外貨との金利差の縮小を招いているところも大きい。
マイナス金利であるユーロが高騰してきたのは、他ならぬ、ECB(欧州中央銀行)の政策転換に伴う金利上昇傾向が要因だと思われる。
実際にユーロが米ドルの金利水準まで迫ってくることは、あったとしてもだいぶ先であるが、マーケットには先取りして値動きを形成するメカニズムがある。足元まで目一杯、金利差縮小の傾向を織り込んできた結果が、足元のユーロ高につながっていると言える。
■テクニカル的には「オーバーボート」がキーワード テクニカルの視点では、前回のコラムでも述べたように、そもそも為替市場における価格形成メカニズムでは、ロング筋・ショート筋のバランスが大事だから、トレンドをさらに進行させるには、順張り派のみでなく、逆張り派の存在が必要不可欠な存在だ。
【参考記事】
●売り材料のないFOMC後になぜ米ドル安? 気をつけろ! それは相場反転のサインだ(2017年7月28日、陳満咲杜)
ユーロ/米ドルを例としてみると、先週のコラムでも指摘していたように、すでにかなりの「オーバーボート(買われすぎ)」のサインを点灯していたにもかかわらず、足元までさらに買われているのには、わけがあった。解読のキーワードはやはり「オーバーボート」である。
すでにオーバーボート(オシレーター系指標をもって測るのが一般的)のサインが点灯し、また、それが深刻化するにつれ、そのことが逆張り派(この場合、ユーロ/米ドルの売り)の新規参入を呼ぶ。
その際、オーバーボートのサインが点灯しているわけだから、逆張り派の多くは「根拠があり、確率の高いトレード」と思って参入してくるわけだ。
その結果、すでにオーバーボートであったにもかかわらず、トレンドは往々にしてさらに延長され、さらなるオーバーボートにつながるケースが多い。
というのは、往々にしてトレンドに沿った方向でファンダメンタルズの材料は続出する傾向にあり、また、トレンドに沿う方向のものしか材料視されないため、逆張り派は一段と踏み上げられる確率が高いからだ。
その結果、一段とオーバーボートの深刻化を招き、サインが鮮明化、深刻化するにつれ、より多くの逆張り派の参入をもたらす、といった循環ができるわけだ。
■相場は理外の理、ただし、永遠に続くトレンドはない 先週末(7月28日)以降のユーロ/米ドルはその好例と言える。
FX会社の中には、顧客のポジション比率情報などを開示している会社もあるから、その内情を見る限り、大まかに言って、逆張りの「売り」が70%も占める状況が多かった。
だから、理屈上は相場がいつ反転してもおかしくないが、なかなか反転できず、ユーロ高・米ドル安のトレンドが続いているわけだ。
相場は理外の理、という言葉はこのような現象を指しているとも思われ、相場は芸術だと言われるゆえんでもある。そしてそれこそ、相場は憎い存在でありながら、いつまでも我々トレーダーを魅了し、虜にするという、根本的なところではないかと思う。
とはいえ、永遠に続くトレンドはない。トレンドが強ければ強いほど、また、トレンドが長ければ長いほど、逆張り派の失敗が重なるから、最後はどこかの時点で新規逆張り派の大幅減少を招く。
そうなると、トレンドも最終段階にあるか、少なくとも1回大きなリバウンドをもって、バランスの構築を図るはずだ。
この場合、往々にして何らかの材料の出現をもって調整が始まるが、残念ながら、事前にはなかなかその材料とは何かを言い当てられない。
では、今晩(8月4日)の米雇用統計はどうだろう…
「すこぶるリスクオン」の中、理屈上では反転 してもよいのにドル安が延々続くのはなぜ?
■「すこぶるリスクオン」の中、米ドル安が一段と進む 米ドル安が一段と進み、ドルインデックスは一時92.55にトライ、昨年(2016年)5月安値(91.92)に接近している。
ドルインデックス 日足(出所:Bloomberg)
相応するように、ユーロ/米ドルは一時1.1910ドルの高値にトライ、1.2ドルの心理的大台も射程圏に入っている。
ユーロ/米ドル 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
米ドル安が続く背景には、「ロシアゲート」疑惑の深まり、トランプ政権の内紛、北朝鮮の地政学リスクなどの要素が挙げられるが、リスクオフ云々というのは勘違いであろう。
何しろ、一昨日(8月2日)、NYダウが2万2000ドルの大台へ史上初めて乗せたことに象徴されるように、少なくとも米国株をはじめ、欧米日株式市場は堅調な推移を保っているから、足元は明らかにリスクオンの環境にある。
NYダウ 日足(出所:Bloomberg)
ちなみに、トランプ政権誕生前から計算すると、NYダウは2割も上昇しているから、すこぶるリスクオンと言っても過言ではなかろう。
■米金利の「異常な低下」が米ドル安の最大の要因 ゆえに、米ドル安になっているのは、昨年(2016年)年末まで続いた「トランプラリー」の行きすぎに対する反動といった側面が大きい上、明らかに他の要素が働いていると思われる。
米金利の「異常な低下」が最も大きな原因ではないかと考えられる。換言すれば、米債券バブル(債券高は金利低下と連動)が米ドルを押し下げている要因であることは見逃せない。
米長期金利(米10年物国債の利回り) 日足(出所:Bloomberg)
だから、あのグリーンスパン氏(元FRB(米連邦準備制度理事会)議長)も「株価ではなく債券バブルの破裂に用心しろ」と警告を出し(8月1日ブルームバーグ報道)、米ドル安が米国株高に寄与していると説明できる一方、米景気とかけ離れた低金利はいつ反転してもおかしくないから、これがこれからのリスク要因になると指摘した。
■ユーロ高騰はECB政策転換に伴う金利上昇傾向が要因 さらに、米金利の低迷が、その他の主要外貨との金利差の縮小を招いているところも大きい。
マイナス金利であるユーロが高騰してきたのは、他ならぬ、ECB(欧州中央銀行)の政策転換に伴う金利上昇傾向が要因だと思われる。
実際にユーロが米ドルの金利水準まで迫ってくることは、あったとしてもだいぶ先であるが、マーケットには先取りして値動きを形成するメカニズムがある。足元まで目一杯、金利差縮小の傾向を織り込んできた結果が、足元のユーロ高につながっていると言える。
■テクニカル的には「オーバーボート」がキーワード テクニカルの視点では、前回のコラムでも述べたように、そもそも為替市場における価格形成メカニズムでは、ロング筋・ショート筋のバランスが大事だから、トレンドをさらに進行させるには、順張り派のみでなく、逆張り派の存在が必要不可欠な存在だ。
【参考記事】
●売り材料のないFOMC後になぜ米ドル安? 気をつけろ! それは相場反転のサインだ(2017年7月28日、陳満咲杜)
ユーロ/米ドルを例としてみると、先週のコラムでも指摘していたように、すでにかなりの「オーバーボート(買われすぎ)」のサインを点灯していたにもかかわらず、足元までさらに買われているのには、わけがあった。解読のキーワードはやはり「オーバーボート」である。
すでにオーバーボート(オシレーター系指標をもって測るのが一般的)のサインが点灯し、また、それが深刻化するにつれ、そのことが逆張り派(この場合、ユーロ/米ドルの売り)の新規参入を呼ぶ。
その際、オーバーボートのサインが点灯しているわけだから、逆張り派の多くは「根拠があり、確率の高いトレード」と思って参入してくるわけだ。
その結果、すでにオーバーボートであったにもかかわらず、トレンドは往々にしてさらに延長され、さらなるオーバーボートにつながるケースが多い。
というのは、往々にしてトレンドに沿った方向でファンダメンタルズの材料は続出する傾向にあり、また、トレンドに沿う方向のものしか材料視されないため、逆張り派は一段と踏み上げられる確率が高いからだ。
その結果、一段とオーバーボートの深刻化を招き、サインが鮮明化、深刻化するにつれ、より多くの逆張り派の参入をもたらす、といった循環ができるわけだ。
■相場は理外の理、ただし、永遠に続くトレンドはない 先週末(7月28日)以降のユーロ/米ドルはその好例と言える。
FX会社の中には、顧客のポジション比率情報などを開示している会社もあるから、その内情を見る限り、大まかに言って、逆張りの「売り」が70%も占める状況が多かった。
だから、理屈上は相場がいつ反転してもおかしくないが、なかなか反転できず、ユーロ高・米ドル安のトレンドが続いているわけだ。
相場は理外の理、という言葉はこのような現象を指しているとも思われ、相場は芸術だと言われるゆえんでもある。そしてそれこそ、相場は憎い存在でありながら、いつまでも我々トレーダーを魅了し、虜にするという、根本的なところではないかと思う。
とはいえ、永遠に続くトレンドはない。トレンドが強ければ強いほど、また、トレンドが長ければ長いほど、逆張り派の失敗が重なるから、最後はどこかの時点で新規逆張り派の大幅減少を招く。
そうなると、トレンドも最終段階にあるか、少なくとも1回大きなリバウンドをもって、バランスの構築を図るはずだ。
この場合、往々にして何らかの材料の出現をもって調整が始まるが、残念ながら、事前にはなかなかその材料とは何かを言い当てられない。
では、今晩(8月4日)の米雇用統計はどうだろう…
ドルインデックス 日足(出所:Bloomberg)
相応するように、ユーロ/米ドルは一時1.1910ドルの高値にトライ、1.2ドルの心理的大台も射程圏に入っている。
ユーロ/米ドル 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
米ドル安が続く背景には、「ロシアゲート」疑惑の深まり、トランプ政権の内紛、北朝鮮の地政学リスクなどの要素が挙げられるが、リスクオフ云々というのは勘違いであろう。
何しろ、一昨日(8月2日)、NYダウが2万2000ドルの大台へ史上初めて乗せたことに象徴されるように、少なくとも米国株をはじめ、欧米日株式市場は堅調な推移を保っているから、足元は明らかにリスクオンの環境にある。
NYダウ 日足(出所:Bloomberg)
ちなみに、トランプ政権誕生前から計算すると、NYダウは2割も上昇しているから、すこぶるリスクオンと言っても過言ではなかろう。
■米金利の「異常な低下」が米ドル安の最大の要因 ゆえに、米ドル安になっているのは、昨年(2016年)年末まで続いた「トランプラリー」の行きすぎに対する反動といった側面が大きい上、明らかに他の要素が働いていると思われる。
米金利の「異常な低下」が最も大きな原因ではないかと考えられる。換言すれば、米債券バブル(債券高は金利低下と連動)が米ドルを押し下げている要因であることは見逃せない。
米長期金利(米10年物国債の利回り) 日足(出所:Bloomberg)
だから、あのグリーンスパン氏(元FRB(米連邦準備制度理事会)議長)も「株価ではなく債券バブルの破裂に用心しろ」と警告を出し(8月1日ブルームバーグ報道)、米ドル安が米国株高に寄与していると説明できる一方、米景気とかけ離れた低金利はいつ反転してもおかしくないから、これがこれからのリスク要因になると指摘した。
■ユーロ高騰はECB政策転換に伴う金利上昇傾向が要因 さらに、米金利の低迷が、その他の主要外貨との金利差の縮小を招いているところも大きい。
マイナス金利であるユーロが高騰してきたのは、他ならぬ、ECB(欧州中央銀行)の政策転換に伴う金利上昇傾向が要因だと思われる。
実際にユーロが米ドルの金利水準まで迫ってくることは、あったとしてもだいぶ先であるが、マーケットには先取りして値動きを形成するメカニズムがある。足元まで目一杯、金利差縮小の傾向を織り込んできた結果が、足元のユーロ高につながっていると言える。
■テクニカル的には「オーバーボート」がキーワード テクニカルの視点では、前回のコラムでも述べたように、そもそも為替市場における価格形成メカニズムでは、ロング筋・ショート筋のバランスが大事だから、トレンドをさらに進行させるには、順張り派のみでなく、逆張り派の存在が必要不可欠な存在だ。
【参考記事】
●売り材料のないFOMC後になぜ米ドル安? 気をつけろ! それは相場反転のサインだ(2017年7月28日、陳満咲杜)
ユーロ/米ドルを例としてみると、先週のコラムでも指摘していたように、すでにかなりの「オーバーボート(買われすぎ)」のサインを点灯していたにもかかわらず、足元までさらに買われているのには、わけがあった。解読のキーワードはやはり「オーバーボート」である。
すでにオーバーボート(オシレーター系指標をもって測るのが一般的)のサインが点灯し、また、それが深刻化するにつれ、そのことが逆張り派(この場合、ユーロ/米ドルの売り)の新規参入を呼ぶ。
その際、オーバーボートのサインが点灯しているわけだから、逆張り派の多くは「根拠があり、確率の高いトレード」と思って参入してくるわけだ。
その結果、すでにオーバーボートであったにもかかわらず、トレンドは往々にしてさらに延長され、さらなるオーバーボートにつながるケースが多い。
というのは、往々にしてトレンドに沿った方向でファンダメンタルズの材料は続出する傾向にあり、また、トレンドに沿う方向のものしか材料視されないため、逆張り派は一段と踏み上げられる確率が高いからだ。
その結果、一段とオーバーボートの深刻化を招き、サインが鮮明化、深刻化するにつれ、より多くの逆張り派の参入をもたらす、といった循環ができるわけだ。
■相場は理外の理、ただし、永遠に続くトレンドはない 先週末(7月28日)以降のユーロ/米ドルはその好例と言える。
FX会社の中には、顧客のポジション比率情報などを開示している会社もあるから、その内情を見る限り、大まかに言って、逆張りの「売り」が70%も占める状況が多かった。
だから、理屈上は相場がいつ反転してもおかしくないが、なかなか反転できず、ユーロ高・米ドル安のトレンドが続いているわけだ。
相場は理外の理、という言葉はこのような現象を指しているとも思われ、相場は芸術だと言われるゆえんでもある。そしてそれこそ、相場は憎い存在でありながら、いつまでも我々トレーダーを魅了し、虜にするという、根本的なところではないかと思う。
とはいえ、永遠に続くトレンドはない。トレンドが強ければ強いほど、また、トレンドが長ければ長いほど、逆張り派の失敗が重なるから、最後はどこかの時点で新規逆張り派の大幅減少を招く。
そうなると、トレンドも最終段階にあるか、少なくとも1回大きなリバウンドをもって、バランスの構築を図るはずだ。
この場合、往々にして何らかの材料の出現をもって調整が始まるが、残念ながら、事前にはなかなかその材料とは何かを言い当てられない。
では、今晩(8月4日)の米雇用統計はどうだろう…
マネーハッチ2017年8月状況 元手ゼロからの海外ETF自動売買運用開始
カード買物やFX・ETF取引で得たキャッシュバックを海外ETFで自動売買する仕組み「マネーハッチ」サービスが始まりました。私の口座にも2度目のキャッシュバックがあり、海外ETF購入できる原資が貯まったところです。マネーハッチ利用は、トライオートFX・ETF口座開設することで可能となります。トライオートFX検証ブログ 半自動売買6つのメリット
進む米ドル安。でも、ドル/円はレンジ継続? ここからは上昇狙った買いを避けたい通貨も
■米ドル安見通しに確信を得た1週間 為替市場の状況は、前回のコラムでお伝えしたところから変化していません。むしろ、前回申し上げたことに対して、ますます確信を得る1週間となりました。
【参考記事】
●米ドルを買う気になれない理由はどこに? ドル/円は引っ張り合いでレンジ長期化!?(7月27日、今井雅人)
今の為替相場の流れを非常に簡単に申し上げれば、米ドル安、円安、それ以外の通貨高という流れになっています。特に、米ドル安はますます進んできています。
ドルインデックス 日足(出所:Bloomberg)
たとえば、ユーロ/米ドルは前回のコラムで、「テクニカル的には、2010年6月7日(月)の安値、1.1877ドルが視野に入ってきた」と申し上げました。今週(7月31日~)、ユーロ/米ドルは一時そのレベルを超え、1.19ドル台まで米ドル安が進む場面がありました。
ユーロ/米ドル 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 1時間足)
■FRB高官からハト派発言、利上げ期待は後退 直近の米ドル安の直接的な原因は、FRB(米連邦準備制度理事会)高官の発言でした。
セントルイス連銀のブラード総裁は、「インフレ見通しを考慮すれば、私は近い時期のさらなる行動は支持しない。インフレ見通しは2017年に悪化した」と発言。
また、クリーブランド連銀のメスター総裁は、「インフレの弱さが続いているため、インフレを誘発する失業率の想定値を引き下げた」と述べています。
こうした米経済に対するやや悲観的な見方、そして、利上げ期待の後退が米ドルの重しとなっています。
【参考記事】
●米ドル/円が下がりやすい8月が到来! まずは108円台を目指す動きを想定(8月1日、バカラ村)
■トランプ政権は末期症状、米ドルは買えない しかし、それ以上に米ドルに下落圧力をかけているのは、何といってもトランプ政権に対する不信感でしょう。
今週(7月31日~)、トランプ大統領は新しく任命した広報部長を、なんと、わずか10日間で解任してしまいました。驚愕です。
これまで、トランプ政権では、人事に関して様々なトラブルがありました。今回が何度目になるのかすらわかりませんが、大統領就任から半年も経って、新しく任命した広報部長を10日間で解任するというのは、もはや末期症状と思えなくもありません。
発足から半年が経過しても、人事に関するトラブルが続くトランプ政権。末期症状とも思える状態に市場の不信感は高まっているようだ (C) Chip Somodevilla/Getty images
これはもう、不信感がなかなか回復するような事態ではないと考えるようになってきました。
「米ドルは買えない」。ますます、その思いが強くなってきています。
米ドル安と同時に円安も進んでいるので、米ドル/円は…
【参考記事】
●米ドルを買う気になれない理由はどこに? ドル/円は引っ張り合いでレンジ長期化!?(7月27日、今井雅人)
今の為替相場の流れを非常に簡単に申し上げれば、米ドル安、円安、それ以外の通貨高という流れになっています。特に、米ドル安はますます進んできています。
ドルインデックス 日足(出所:Bloomberg)
たとえば、ユーロ/米ドルは前回のコラムで、「テクニカル的には、2010年6月7日(月)の安値、1.1877ドルが視野に入ってきた」と申し上げました。今週(7月31日~)、ユーロ/米ドルは一時そのレベルを超え、1.19ドル台まで米ドル安が進む場面がありました。
ユーロ/米ドル 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 1時間足)
■FRB高官からハト派発言、利上げ期待は後退 直近の米ドル安の直接的な原因は、FRB(米連邦準備制度理事会)高官の発言でした。
セントルイス連銀のブラード総裁は、「インフレ見通しを考慮すれば、私は近い時期のさらなる行動は支持しない。インフレ見通しは2017年に悪化した」と発言。
また、クリーブランド連銀のメスター総裁は、「インフレの弱さが続いているため、インフレを誘発する失業率の想定値を引き下げた」と述べています。
こうした米経済に対するやや悲観的な見方、そして、利上げ期待の後退が米ドルの重しとなっています。
【参考記事】
●米ドル/円が下がりやすい8月が到来! まずは108円台を目指す動きを想定(8月1日、バカラ村)
■トランプ政権は末期症状、米ドルは買えない しかし、それ以上に米ドルに下落圧力をかけているのは、何といってもトランプ政権に対する不信感でしょう。
今週(7月31日~)、トランプ大統領は新しく任命した広報部長を、なんと、わずか10日間で解任してしまいました。驚愕です。
これまで、トランプ政権では、人事に関して様々なトラブルがありました。今回が何度目になるのかすらわかりませんが、大統領就任から半年も経って、新しく任命した広報部長を10日間で解任するというのは、もはや末期症状と思えなくもありません。
発足から半年が経過しても、人事に関するトラブルが続くトランプ政権。末期症状とも思える状態に市場の不信感は高まっているようだ (C) Chip Somodevilla/Getty images
これはもう、不信感がなかなか回復するような事態ではないと考えるようになってきました。
「米ドルは買えない」。ますます、その思いが強くなってきています。
米ドル安と同時に円安も進んでいるので、米ドル/円は…
進む米ドル安。でも、ドル/円はレンジ継続? ここからは上昇狙った買いを避けたい通貨も
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今の為替相場の流れを非常に簡単に申し上げれば、米ドル安、円安、それ以外の通貨高という流れになっています。特に、米ドル安はますます進んできています。
ドルインデックス 日足(出所:Bloomberg)
たとえば、ユーロ/米ドルは前回のコラムで、「テクニカル的には、2010年6月7日(月)の安値、1.1877ドルが視野に入ってきた」と申し上げました。今週(7月31日~)、ユーロ/米ドルは一時そのレベルを超え、1.19ドル台まで米ドル安が進む場面がありました。
ユーロ/米ドル 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 1時間足)
■FRB高官からハト派発言、利上げ期待は後退 直近の米ドル安の直接的な原因は、FRB(米連邦準備制度理事会)高官の発言でした。
セントルイス連銀のブラード総裁は、「インフレ見通しを考慮すれば、私は近い時期のさらなる行動は支持しない。インフレ見通しは2017年に悪化した」と発言。
また、クリーブランド連銀のメスター総裁は、「インフレの弱さが続いているため、インフレを誘発する失業率の想定値を引き下げた」と述べています。
こうした米経済に対するやや悲観的な見方、そして、利上げ期待の後退が米ドルの重しとなっています。
【参考記事】
●米ドル/円が下がりやすい8月が到来! まずは108円台を目指す動きを想定(8月1日、バカラ村)
■トランプ政権は末期症状、米ドルは買えない しかし、それ以上に米ドルに下落圧力をかけているのは、何といってもトランプ政権に対する不信感でしょう。
今週(7月31日~)、トランプ大統領は新しく任命した広報部長を、なんと、わずか10日間で解任してしまいました。驚愕です。
これまで、トランプ政権では、人事に関して様々なトラブルがありました。今回が何度目になるのかすらわかりませんが、大統領就任から半年も経って、新しく任命した広報部長を10日間で解任するというのは、もはや末期症状と思えなくもありません。
発足から半年が経過しても、人事に関するトラブルが続くトランプ政権。末期症状とも思える状態に市場の不信感は高まっているようだ (C) Chip Somodevilla/Getty images
これはもう、不信感がなかなか回復するような事態ではないと考えるようになってきました。
「米ドルは買えない」。ますます、その思いが強くなってきています。
米ドル安と同時に円安も進んでいるので、米ドル/円は…
【参考記事】
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ユーロ/米ドル 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 1時間足)
■FRB高官からハト派発言、利上げ期待は後退 直近の米ドル安の直接的な原因は、FRB(米連邦準備制度理事会)高官の発言でした。
セントルイス連銀のブラード総裁は、「インフレ見通しを考慮すれば、私は近い時期のさらなる行動は支持しない。インフレ見通しは2017年に悪化した」と発言。
また、クリーブランド連銀のメスター総裁は、「インフレの弱さが続いているため、インフレを誘発する失業率の想定値を引き下げた」と述べています。
こうした米経済に対するやや悲観的な見方、そして、利上げ期待の後退が米ドルの重しとなっています。
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■トランプ政権は末期症状、米ドルは買えない しかし、それ以上に米ドルに下落圧力をかけているのは、何といってもトランプ政権に対する不信感でしょう。
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これまで、トランプ政権では、人事に関して様々なトラブルがありました。今回が何度目になるのかすらわかりませんが、大統領就任から半年も経って、新しく任命した広報部長を10日間で解任するというのは、もはや末期症状と思えなくもありません。
発足から半年が経過しても、人事に関するトラブルが続くトランプ政権。末期症状とも思える状態に市場の不信感は高まっているようだ (C) Chip Somodevilla/Getty images
これはもう、不信感がなかなか回復するような事態ではないと考えるようになってきました。
「米ドルは買えない」。ますます、その思いが強くなってきています。
米ドル安と同時に円安も進んでいるので、米ドル/円は…