米中貿易戦争は収まるどころか深刻化…!? 下値余地拡大の豪ドルには戻り売りで臨む!
■ペンス副大統領は中国との冷戦を宣言!? みなさん、こんにちは。
今月(10月)4日(木)、ワシントンのハドソン研究所で行われた米副大統領のペンス氏の演説ですが、内容が想定以上に強烈だったためか、その後も、盛んにマスメディアで取り上げられているので、このコラムでもご紹介させていただきます。
中国との冷戦を宣言したペンス副大統領
米国世論も操る「悪の帝国」と戦え!
ペンス副大統領が10月4日、ワシントンのハドソン(Hudson Institute)研究所でトランプ(Donald Trump)政権の対中政策に関し講演しました。
副大統領は中国を「米国に挑戦する国」と決めつけたうえ、「大統領と米国人は後ろに引かない」と国民に訴えました。中国とはともに天をいただかないと言い切ったのです。
出所:日経ビジネス
要所をまとめると、下記のようになります。
ペンス米副大統領が、民主主義に干渉と中国を厳しく非難。
「疑いの余地はない。中国は米国の民主主義に干渉している」
「アジア、アフリカに借金漬け外交をしている」
「自国民を抑圧する方向に政策転換している」
結果、米中貿易戦争は「貿易」を超えて、かなり深刻な問題に…。
■米中貿易戦争は収まるどころか深刻化… マーケットには、米中貿易戦争は米中間選挙まで、という意見もありますが、私が米中間選挙は関係なく、それを越えても米中問題は深刻化すると考えていたのは、ペンス氏の意見と同じような見方を、米国の友人もしているためです。
こうした報道で、上海総合指数は下落が収まらない状態が続いています。
上海総合指数 日足(出所:Bloomberg)
さらに、トランプ大統領の発言も中国株の下値余地を拡大させています。
10月17日(水)のNY市場で話題になったのが、トランプ大統領が中国企業を批判して、郵便条約から脱退するとコメントしたことでした。
トランプ米政権は17日、国際郵便のルールを定める万国郵便条約から脱退する方針を発表した。
出所:ワシントン共同
米国の友人によると、たとえば、インターネットオークションeBayを使って、「ある雑貨」を購入するとします。
中国の商品は、3000円と安いのですが、送料が高ければ意味がありません。しかし、中国からへ米国の商品の送料は、なぜか500円程度と極めてチープ。200円ぐらいのときもあるそうです。
逆に日本からだと、もともとの商品価格自体も高いのですが、送料が2000円~3000円になってしまいます。
これでは価格的に勝負にならないため、どうしても中国製品を選ぶとのこと。
友人も、なぜ中国からの商品の送料がこれほど安いのだろう?と思っていたようですが、今回の報道を見ると、なぜか不当に安い送料が適用されているようです。
これを指摘したのが、トランプ政権。
前述のペンス副大統領のコメントにもあるように、米国の中国に対する攻勢は、収まるどころか加速している状態となっています。
この報道を受け、本日(10月18日)の上海総合指数は、急落しています。以下は、上海総合指数の週足チャートです。
上海総合指数 週足(出所:Bloomberg)
2016年1月に到達した安値である2638ポイントが強烈なサポートとして機能していました。しかし、国家隊と呼ばれる当局からの株の買い支えがウワサされていたわりには、このサポートをあっさりブレイク。
【参考記事】
●デマークチャートでダブル13が点灯! 豪ドルと中国株に短期反発の兆しアリ!(9月13日、西原宏一)
●トランプ政権の対中通商政策で右往左往。米ドル/円が112円台まで上昇した理由は?(9月17日、西原宏一&大橋ひろこ)
下落幅は拡大し、本邦執筆時点で上海総合指数は2504ポイントまで下値を拡大しています。上海総合指数のみならず、このところの中国株は、軒並み下落幅を拡大しています。
中国経済の減速が大きく影響するのは…
今月(10月)4日(木)、ワシントンのハドソン研究所で行われた米副大統領のペンス氏の演説ですが、内容が想定以上に強烈だったためか、その後も、盛んにマスメディアで取り上げられているので、このコラムでもご紹介させていただきます。
中国との冷戦を宣言したペンス副大統領
米国世論も操る「悪の帝国」と戦え!
ペンス副大統領が10月4日、ワシントンのハドソン(Hudson Institute)研究所でトランプ(Donald Trump)政権の対中政策に関し講演しました。
副大統領は中国を「米国に挑戦する国」と決めつけたうえ、「大統領と米国人は後ろに引かない」と国民に訴えました。中国とはともに天をいただかないと言い切ったのです。
出所:日経ビジネス
要所をまとめると、下記のようになります。
ペンス米副大統領が、民主主義に干渉と中国を厳しく非難。
「疑いの余地はない。中国は米国の民主主義に干渉している」
「アジア、アフリカに借金漬け外交をしている」
「自国民を抑圧する方向に政策転換している」
結果、米中貿易戦争は「貿易」を超えて、かなり深刻な問題に…。
■米中貿易戦争は収まるどころか深刻化… マーケットには、米中貿易戦争は米中間選挙まで、という意見もありますが、私が米中間選挙は関係なく、それを越えても米中問題は深刻化すると考えていたのは、ペンス氏の意見と同じような見方を、米国の友人もしているためです。
こうした報道で、上海総合指数は下落が収まらない状態が続いています。
上海総合指数 日足(出所:Bloomberg)
さらに、トランプ大統領の発言も中国株の下値余地を拡大させています。
10月17日(水)のNY市場で話題になったのが、トランプ大統領が中国企業を批判して、郵便条約から脱退するとコメントしたことでした。
トランプ米政権は17日、国際郵便のルールを定める万国郵便条約から脱退する方針を発表した。
出所:ワシントン共同
米国の友人によると、たとえば、インターネットオークションeBayを使って、「ある雑貨」を購入するとします。
中国の商品は、3000円と安いのですが、送料が高ければ意味がありません。しかし、中国からへ米国の商品の送料は、なぜか500円程度と極めてチープ。200円ぐらいのときもあるそうです。
逆に日本からだと、もともとの商品価格自体も高いのですが、送料が2000円~3000円になってしまいます。
これでは価格的に勝負にならないため、どうしても中国製品を選ぶとのこと。
友人も、なぜ中国からの商品の送料がこれほど安いのだろう?と思っていたようですが、今回の報道を見ると、なぜか不当に安い送料が適用されているようです。
これを指摘したのが、トランプ政権。
前述のペンス副大統領のコメントにもあるように、米国の中国に対する攻勢は、収まるどころか加速している状態となっています。
この報道を受け、本日(10月18日)の上海総合指数は、急落しています。以下は、上海総合指数の週足チャートです。
上海総合指数 週足(出所:Bloomberg)
2016年1月に到達した安値である2638ポイントが強烈なサポートとして機能していました。しかし、国家隊と呼ばれる当局からの株の買い支えがウワサされていたわりには、このサポートをあっさりブレイク。
【参考記事】
●デマークチャートでダブル13が点灯! 豪ドルと中国株に短期反発の兆しアリ!(9月13日、西原宏一)
●トランプ政権の対中通商政策で右往左往。米ドル/円が112円台まで上昇した理由は?(9月17日、西原宏一&大橋ひろこ)
下落幅は拡大し、本邦執筆時点で上海総合指数は2504ポイントまで下値を拡大しています。上海総合指数のみならず、このところの中国株は、軒並み下落幅を拡大しています。
中国経済の減速が大きく影響するのは…