アングル:トランプ氏躍進に市場もそわそわ、円高リスクにも News

アングル:トランプ氏躍進に市場もそわそわ、円高リスクにも

[東京 2日 ロイター] - 米大統領選の候補者指名争いでドナルド・トランプ氏が躍進し、市場もそわそわし始めてきた。過激な発言から大統領就任の確率は低いとの見方が依然として大勢を占めるが、今回の「スーパーチューズデー」で勝利し、共和党の「大穴」から「本命」に躍り出たからだ。

G20での「通貨安競争回避」の影響は? ユーロ/米ドルの売りシグナルはどうする? ブログ

G20での「通貨安競争回避」の影響は? ユーロ/米ドルの売りシグナルはどうする?

■週足チャートでユーロ/米ドルの値動きを確認 今回は、ユーロ/米ドルの分析を行なう。まずは、週足チャートをご覧いただきたい。

 週足チャートに、長期のレジスタンス・ライン「赤の破線」を表示している。1.20ドル台からの上昇で、サポート・ライン「紫の破線」を表示した。

 中長期のチャート(週足チャート)で見ると、ユーロ/米ドルは、レジスタンス・ライン「赤の破線」とサポート・ライン「紫の破線」で、「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成していたと考える。

ユーロ/米ドル 週足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 そして、週足チャートを見てのとおりに、ユーロ/米ドルは、サポート・ライン「紫の破線」を割り込み、「三角保ち合い(ウェッジ)」を下に抜けて、「売りシグナル」を発した、と考える。

■目先はサポートラインを割り込み「売りシグナル」 従来の安値1.18ドル台ミドル程度に、「赤の破線」で水平線を表示した。従来の安値を更新した時点で、「売りシグナル」を発した、と考える。

 一番右のレジスタンス・ライン「青の破線(太線)」を表示した。

 このレジスタンス・ライン「青の破線(太線)」は、その傾きを、実際の相場に合わせて調整している。

 このレジスタンス・ライン「青の破線(太線)」は、直近(2016年02月12日)の高値(1.13ドル台後半)に合わせて表示している。

 ユーロ/米ドルは、週足チャートに、「緑の破線」で示したボックス相場を形成中、と考える。 

ユーロ/米ドル 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 チャートの形状を見ると、1.18ドル台ミドルの水平線「赤の破線」が目先のレジスタンス(上値抵抗)だ。

 つまり、今のところ、このレジスタンス(上値抵抗)を上に抜けていないので、ユーロ/米ドルのダウン・トレンド(=下落傾向)に変化がない、と考える。

■日足では2015年年初の「窓(Gap)」がいまだ埋まらず 続いて、日足チャートをご覧いただきたい。ユーロ/米ドルは2015年1月に、1.2000ドルを割り込み、「窓(Gap)」を空けて急落した。 

ユーロ/米ドル 日足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 今のところ、この「窓(Gap)」は、窓埋めをしていない。

 窓を埋めても、このまま窓を埋めなくとも、この「窓(Gap)」自体が、「売りシグナル」だ。

 上述の1.2000ドル近辺「窓(Gap)」で、「売りシグナル」を発してから、

ユーロ/米ドルは、大きく急落した。節目の1.1500ドルを割り込み、「売りシグナル」を発した、と考える。

 この「売りシグナル」に従い、急落して、この時点では、1.1100ドル近辺(1.10ドル台後半)の安値をつけている。

 1.1100ドル近辺からは、反発しているが、この反発は1.2000ドルを割り込んでからの下落が、大きく速かったので、その調整が起こっているだけ、と考えていた。

 つまり、調整が終われば、安値を更新して下落する可能性が高い、と考えていた。

 この時点での相場は、「赤の破線」で示したボックス相場を形成中、と考える。 

ユーロ/米ドル 日足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)

 そして、事前に想定していたとおりに、ボックス相場「赤の破線」の下限(1.1100ドル近辺)を下に抜けて、「売りシグナル」を発した、と考える。

 ボックス相場「赤の破線」の下限(1.1100ドル近辺)を下に抜けることは、新安値を更新することだ。

 安値を更新したので「売りシグナル」を発した、と考えることもできる。

 キリの良い数字である1.1000ドルを割り込み、さらに「売りシグナル」を発した、と考える(一般的に、キリの良い数字は、チャート・ポイントになりやすい)。

 これらの「売りシグナル」どおりに下落して、今のところ1.0500ドル割れ(1.04ドル台後半)の安値をつけている。

 1.0500ドル割れ(1.04ドル台後半)の安値をつけてからは…
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