分散型SNS「Lens」、イーサL2「Lens Chain」をメインネットローンチ

Lensが「Lens Chain」メインネットをローンチ

大手DeFi(分散型金融)アーベ(Aave)開発元によるSocialFiプロトコル「レンズ(Lens)」が、独自のEVM互換レイヤー2ネットワーク「レンズチェーン(Lens Chain)」のメインネットを4月5日にローンチした。

「レンズチェーン」は、バリディウム(Validium)チェーンとして構築されており、メインデータの保存にイーサリアム(Ethereum)ブロックチェーンを使用していない。代わりに、DA(データ可用性)サービスを提供する「アヴェイル(Avail)」のDAソリューションを活用しており、手頃な価格で検閲耐性のあるデータ公開を提供するように設計されている。

またイーサリアムL2ネットワークであるzkシンク(zkSync)のロールアップスタックの「ZKスタック(ZK Stack)」を使用して設計されており、プライバシーを維持しながら情報を検証するためにゼロ知識証明(Zero-Knowledge Proofs:ZKP)を利用している。これにより、ネットワークはイーサリアム仮想マシン(EVM)互換性も確保している。

さらにネイティブガストークンとしてアーベのステーブルコイン「GHO」を統合しており、イーサリアム(ETH)を保有することなくネットワークを利用可能だ。

「レンズチェーン」では、すべての投稿、プロフィールなどのソーシャルデータがオンチェーン上に記録され、ユーザーが完全にデータ所有を所有する。また、「グローブ(Grove)」と呼ばれる分散型ストレージ技術を導入しており、開発者はユーザーデータへのアクセスや保存・削除などの管理を柔軟に制御できる。

なおボンサイ(Bonsai)、ファウンテン(Fountain)、オーブ(Orb)など一部のWeb3ソーシャルアプリは、すでに新しくローンチされた「レンズチェーン」への移行を開始している。

「レンズ」は2022年5月にイーサリアムのスケーリングソリューションであるポリゴン(Polygon)でオンチェーンソーシャルネットワークとして立ち上げられ、昨年12月には3,100万ドルの資金調達ラウンドを完了している。プロトコルは複数の資金調達ラウンドで約4,600万ドルを調達し、65万人以上のユーザーを抱えていると主張している。

なおバリディウム(Validium)チェーンは、イーサリアムのスケーラビリティを向上させるためのレイヤー2スケーリングソリューションの一つだ。​この技術は、トランザクションのデータをオフチェーンで処理し、イーサリアムのメインネットには最小限のデータ(主に状態のコミットメントや検証用の証明)のみが送信される。そしてゼロ知識証明を用いてその有効性を保証している。 

参考:Lenzブログ
画像:iStocks/style-photography・Ninja-Studio

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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