コインベースCEO、ミームコインの未来「オープンマインドで見守るべき」
アームストロング氏が語るミームコインの可能性
米国の大手仮想通貨取引所Coinbase(コインベース)のCEOであるブライアン・アームストロング氏は2025年2月20日に、自身のX(Twitter)でミームコインに対して「柔軟な視点を持ち、持続的な価値を見出すことが重要である」と前向きな見解を示しました。
同氏は投稿の中で、ビットコイン(BTC)自体も”ある意味ミームコインのようなものだった”と表現した上で、その価値がコミュニティの信念や物語によって本物になっていくと述べています。
また、適切な法規制のもとであれば、ミームコインは仮想通貨の新たなユースケース(実用性)を生み出し、普及を後押しする要素になり得るとの考えを示しています。
On memecoins…
Memecoins have generated a lot of buzz recently, and I’ve gotten some questions on how I think about them. I am personally not a memecoin trader (beyond a few test trades), but they’ve become hugely popular. Arguably, they've been with us since the beginning –…
— Brian Armstrong (@brian_armstrong) February 19, 2025
新しいテクノロジーは、最初は単なる「おもちゃ」のように見えることが多いものです。でも、それが思わぬ形で発展していく。(中略)ミームコインは「すべてがオンチェーン化される未来」の前触れかもしれません。
私たちは自由市場の資本主義を信じています。もしユーザーがミームコインを求め、それが法的に問題がなければ、その選択肢を提供するのが私たちの役割です。しかし、詐欺的なトークンは排除し、ユーザーが適切な判断を下せるよう情報を提供する必要があります。
インサイダー取引は違法行為であり、行えば刑務所行きになることを理解してください。(中略)短期的な利益を狙うのではなく、持続的な価値を生み出すことで社会に貢献し、富を築くべきです。
ミームコインは投機か、それとも革命か
一方で、ミームコイン市場には多くの課題が残されています。
最近の例では、アルゼンチンのミレイ大統領が宣伝したミームコイン「LIBRA」が急落し、投資家の大半が損失を被ったことが報じられています。この事件は、ミームコイン市場の不安定性と詐欺的プロジェクトのリスクを改めて浮き彫りにしました。
アームストロング氏は、現在出回るミームコインの中には「馬鹿げていたり不快、あるいは詐欺まがいのコイン」も少なくないとしながらも、インターネットの発展を例に挙げ、将来性を一概に否定できないとの見方を示しています。
同氏は、Coinbaseとして法令を遵守したトークンのみを上場させ、ユーザーに合法的な選択肢を提供する方針を示しており、ミームコインが適切な規制とユーザー保護の下で、仮想通貨の普及を後押しする可能性に期待を寄せています。
同氏が強調するように、ミームコインは一見するとジョークやただのおもちゃに過ぎないといった見方もあります。しかし、インターネット文化やビットコインの歴史が示すように、熱心なコミュニティから革新的な仕組みが生まれる可能性もあります。
適切な規制と投資家保護のもとで、優良なプロジェクトが育てば、ミームコインは新たな層を仮想通貨の世界に引き入れる「入口」となり得るのかもしれません。
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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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