IPトークン化ブロックチェーン「Story Protocol」、最終テストネット「Odyssey」稼働開始
Story Protocolの最終テストネット「Odyssey」が稼働開始
IPのトークン化に特化したEVM互換のレイヤー1(L1)ブロックチェーンであるストーリープロトコル(Story Protocol)の最終テストネット「Odyssey(オデッセイ)」の稼働開始が、同プロジェクトの公式Xアカウントより11月8日に発表された。
ストーリープロトコルとは、クリエイターが知的財産(IP)をトークン化し、ブロックチェーン上で管理・活用できるようにするレイヤー1ブロックチェーンプロジェクト。同プロトコル開発のIP管理システムである「Programmable IP License (PIL)」を使用することで、従来の法律に準拠しつつもブロックチェーンベースでのライセンス管理を可能にしている。
またこのネットワークは、クリエイティブな作品やAIモデルのライフサイクル全体を追跡し、プログラム可能なスマートコントラクトによってライセンスや収益分配の条件を自動で執行するという。例えば、クリエイターは作品の使用条件や収益分配のルールなどを事前に設定でき、ライセンス発行時にこれらの条件がブロックチェーン上で自動的に適用されるとのことだ。
同プロジェクトは2022年に設立され、2023年5月にa16zクリプト(a16z crypto)をリード投資家として2,930万ドルのシードファンドを獲得した。また2023年9月に同じリード投資家による2,500万ドルのシリーズAの成功に続き、2024年8月にシリーズBラウンドで8,000万ドルを調達した。このシリーズBラウンドではベンチャーキャピタル大手のアンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz)が主導し、ポリチェーンも参加した。また、ウォルト・ディズニー・イマジニアリング(Walt Disney Imagineering)の幹部スコット・トロウブリッジ(Scott Trowbridge)氏や、NFT分野で影響力のあるコレクターである匿名のコゾモ・デ・メディチ(Cozomo de’ Medici)氏らからの投資も集めている。
約100社のエコシステムパートナーが「オデッセイ」上でアプリを構築しており、DeFi/IPFi部門ではステーキングし再取得して報酬を獲得し、お気に入りのIPをサポートする「ヴェリオ(Verio)」や、IP資産をスワップ、獲得、取引する「パイパーエックス(PiperX)」などがパートナーになっており、AI部門にはリミックス可能で拡張し続けるライブラリを通じて、正確な画像を瞬時に提供する検索から生成までのAIプラットフォームである「mahojinAI」などもパートナーになっている。
オデッセイの開始を記念して、ギットコイン(Gitcoin)パスポート保有者向けに「オデッセイバッジ」を発行するイベントを実施するとしており、このバッジは、譲渡不可なSBT(Soulbound Token)として、IP資産(知的財産)として発行されるとのこと。ユーザーは今後1週間の間にストーリーネットワーク上でこのバッジを取得でき、IPの活用可能性を示す特別なデジタルアイテムとして機能すると説明されている。
またストーリープロトコルは、オデッセイの導入に伴い、11月24日までに以前のネットワークである「Iliad」のサポートを終了するとのこと。このネットワークは2億4,700万件以上のトランザクション、2,100万個以上のウォレット、PoCプロトコルに登録された100万件以上のIP資産などの成果があったとのことだ。
Story’s final testnet, Odyssey, is now live.
— Story (꧁IP꧂) (@StoryProtocol) November 7, 2024
Nearly 100 ecosystem partners are building blockchain’s next killer apps on Odyssey.
꧁IP꧂ is inevitable. pic.twitter.com/TJ28oDyYVm
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参照元:ニュース – あたらしい経済