シンガポール拠点の貿易金融コンソーシアム「コントゥール(Contour)」のブロックチェーンプラットフォームが本番稼働
シンガポール拠点の貿易金融コンソーシアム「コントゥール(Contour)」のブロックチェーンプラットフォームが本番稼働
シンガポール拠点の貿易金融コンソーシアム「コントゥール(Contour)」が開発・運営するブロックチェーンプラットフォームが本番稼働開始を10月5日に発表した。「Contour」はシティバンク、HSBC、スタンダードチャータード銀行ら大手銀行のバックアップを受けている。
ContourのブロックチェーンプラットフォームはR3社が開発・提供するCordaを基盤とし、分散型台帳ネットワークを介して貿易金融のための合理化されたデジタルアプリケーションを提供し、取引先やサービスプロバイダーとシームレスかつ安全に共有された情報を取引しながら、当事者が自らのデータを管理することを可能にしている。
本番稼働開始までに80以上の銀行や企業による設計、開発、テストと17カ国での商品、石油化学、エネルギー、金属、小売品、繊維製品などの試験取引が行われた。
ContourのCEOであるカール・ウェグナー(Carl Wegner)氏は「私たちはこのネットワークを実現するために協力してくれた銀行、企業、株主、テクノロジーパートナーのグローバルネットワークに感謝しています。我々は共に貿易金融のデジタルな未来を設計し、構築してきました。貿易金融のプロセスを自動化することで得られる潜在的な効率性は、人的労働力、コスト、効率性だけでなく、安全性の面でも莫大なものがあります。従来の貿易金融の方法は紙とプロセス主導型であり、銀行と企業の両方に複雑さ、コスト、遅延をもたらしています。このタイミングはこれ以上に先見の明のあるものではありませんでした。パンデミックとそれに続くロックダウンにより、より効果的な取引方法を見出す必要性が高まり、コンタクトポイントの量とレベルを減らし、プロセスを合理化し、コストを削減し、効率を向上させる必要性が高まっています。我々は共に世界の貿易ルートと分断された生態系を横断して信頼できるデータを瞬時に流すことを可能にし、ビジネスのための合理化された未来を創造しています」とコメントしている。
編集部のコメント
貿易金融領域のブロックチェーンプラットフォームは多く競合が存在しています。ドイツ銀行、HSBCらが関わる「we.trade」、三井住友銀行、ドイツのコメルツ銀行らが関わる「Marco Polo」、そして9月に本番稼働をした中国のアント・グループ(Ant Group)のソリューション「トラスプル(Trusuple)」などが存在しております。
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)
(images:iStock/Who_I_am・PlargueDoctor)
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