イーサリアム2.0の開発はどこまで進んでるのか?ローンチはいつ?
どうも墨汁うまい(@bokujyuumai)です。イーサリアム2.0は、ブロックチェーン技術を大幅に変える数多くの実装を行うイーサリアムワールドコンピュータの完成形です。多くのETH投資家が期待する一方、技術的にも難しく開発状況を把握することは非常に困難です。本稿ではイーサリアム2.0がどこまで進んでいるのかについて詳しく解説を行います。
イーサリアム2.0の開発計画
まずイーサリアム2.0の開発ロードマップを見ていきましょう。
フェイズ0:Beacon Chainローンチ
フェイズ1:Shard Chainローンチ
フェイズ2:eWASMローンチ
フェイズ3:ライトクライアント
フェイズ4:クロスシャード
主な流れは上記のようになっています。フェイズ0でBeacon Chainがローンチされると、マイニングではなくステーキングでETH報酬を得られるようになり、現時点ではフェイズ2まではステーキングしたETHは元に戻す事ができません。
このフェイズごとの開発を見ると、長年かかるようなイメージではありますが、各フェイズは並行開発が行われており、最も多くのリサーチャーやデベロッパーが携わるイーサリアムでは投資家の目の見えない所で大体の構造は開発され、バグ修正や改良の段階となっています。
Beacon Chainのローンチまでの10段階のステップ
2020年6月初旬時点でのイーサリアム2.0は、フェイズ0のBeacon Chainローンチに向けてエコシステムが準備をしている段階です。Beacon Chainローンチまでのステップを見ていきましょう。
- イーサリアム2.0の構造設計
- Beacon Chainの仕様を設計
- デポジットコントラクトの開発
- シングルクライアントテストネットローンチ
- コードの監査
- Beacon Chainの仕様を修正
- バグバウンティプログラム
- 公式マルチクライアントテストネットの安定運用
- デポジットコントラクトをデプロイ
- Beacon Chainのジェネシスブロックを決めて32ETHステーキング
大まかに見てこの10ステップがフェイズ0ローンチまでのステップとなります。
イーサリアム2.0開発タイムライン
では実際にどこまでイーサリアム2.0フェイズ0が来ているのかをこれまでの開発のタイムラインから見てみましょう。
2018年6月:Beacon Chainの構想発表
2019年5月:サファイアテストネットα版ローンチ
2019年7月:イーサリアム2.0暫定タイムラインが提案される
2019年9月:イーサリアム2.0クライアントの総合運用
2019年12月:Beacon Chainエクスプローラーローンチ
2020年1月:デポジットコントラクト監査と修正終了
2020年2月:サファイアテストのバリデータ数が36,000を突破
2020年2月:Beacon Chainの開発99%終了 フェイズ1の開発90%終了
2020年3月:Beacon Chainの監査と修正終了
2020年4月:メインネット仕様のプリズムテストネットβ版ローンチ
2020年4月:フェイズ0のバグバウンティプログラムローンチ
2020年4月:イーサリアム2.0ステーキング報酬の計算サイトローンチ
2020年5月:イーサリアム2.0最終仕様候補リリース
2020年5月:Schlesiマルチクライアントテストネットローンチ
Schlesi(現在はWitti)テストネットはマルチクライアントテストネットですが、公式のイーサリアム2.0クライアントの自主的に立ち上げたテストネットになります。従ってBeacon Chainのローンチには10段階で分けると8割が完成しているということになります。
イーサリアム2.0はセレニティとして現在のイーサリアムがローンチした2015年より前から発明者のヴィタリック(Vitalik)氏はリサーチを行ってきました。現在のイーサリアム2.0の構想がより具体的になったのは2年前の2018年6月で、この2年でイーサリアムリサーチャーやデベロッパー達はこの複雑かつ壮大な開発を行ってきたことが分かるでしょう。
イーサリアム2.0のフェイズ0はこのような壮大なワールドコンピュータの序章に過ぎず、今後のイーサリアム2.0の動向にも目が離せないでしょう。
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参照元:CoinChoice