月: 2017年11月

法人税実質負担、段階的な軽減明記へ=経済政策パッケージで政府筋 News

法人税実質負担、段階的な軽減明記へ=経済政策パッケージで政府筋

[東京 30日 ロイター] - 政府は、12月8日に閣議決定する「経済政策パッケージ」の中で、3%超の賃上げなどを行う企業の税負担について、段階的に軽減することを明記する方向で最終調整に入った。実質的な法人税負担の軽減を柱に、政策課題である生産性革命を進めたい考えだ。複数の政府筋が明らかにした。

米ドル/円は、113円台を目指して反騰か! 背景に4つの好材料と売られ過ぎのサイン ブログ

米ドル/円は、113円台を目指して反騰か! 背景に4つの好材料と売られ過ぎのサイン

■好調な経済指標。12月FOMCでの利上げは、ほぼ確実 この1週間は、米国でいくつかの注目材料が出てきたので、それを1つずつ紹介していきたいと思います。

 まず、経済指標です。

 11月29日(水)に発表された、2017年7~9月期の米GDP(国内総生産)・改定値は、実質の伸び率が前期と比べて年率で+3.3%と、速報値の+3.0%から上方修正され、米国経済の好調さを印象づけるものとなりました。

米GDPの推移(前期比年率)(出所:Bloomberg)

 さらに同日、イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長が議会証言で、「健全な労働市場を維持し、物価上昇率を目標とする年2%に安定させるためには、緩やかな利上げが適切だ」と述べ、12月12日(火)~13日(水)に行われる予定のFOMC(米連邦公開市場委員会)での0.25%の利上げが、ほぼ確実になりました。

(FRBのデータを基にザイFX!が作成)

■パウエル次期FRB議長は、金融引締め継続へ イエレンFRB議長は今回の任期(~2018年2月)で退任し、後任はジェローム・パウエル現FRB理事に決定しました。

 パウエル氏は、米上院での公聴会で次のように述べています。

 「金利と保有資産の規模を正常化させるときだ。4.1%という失業率と力強い経済成長を踏まえると、極めて低い金利は適切ではない。徐々に引き上げていく。緩やかな利上げは米経済の回復を維持する最良の方法だ。12月に利上げする条件は整った。保有資産は現在の約4.5兆ドルから小さくなるが、金融危機前の水準よりは大きくなる。試算の規模が安定するには3~4年かかり、2.5兆ドル~3.0兆ドルになると考えている」

 この発言を受けて、来年(2018年)以降も金利、量ともに、金融引締めが継続されるという方針がはっきりしました。

【参考記事】

●次期FRB議長は誰? そしてドル/円は…!? 雇用の最大化をめざすとなぜ通貨安になる?(10月30日、西原宏一&大橋ひろこ)

■税制改正の審議は、いよいよ佳境。成立は目前 最後は、税制改正です。トランプ政権と共和党が実現を目指している税制改正について、下院と上院でそれぞれ法案が発表されました。それぞれに若干の違いはあるものの、基本的なポイントは同様となっています。

 その中でも、特に法人税の引き下げと、現在、海外に滞留している利益への税率引き下げが大きなポイントです。

 特に、海外に滞留している利益への税率引き下げが実現すると、大量の米ドル買いが発生して、米国に資金が流れ込む可能性が出てくるので、米ドルにとっては好材料です。

【参考記事】

●ドル/円はポジション調整狙った戻り売り。でも、感謝祭後はドル高と考える理由は?(11月14日、バカラ村)

 下院では、すでに本会議で法案が決議されているほか、上院では、現在、まさに本会議の審議に入っています。今の米国の議会の状況を見ると、成立する可能性がかなり高まってきています。

 以上、4点指摘しましたが、いずれも米ドルにとっては好材料…
オピニオン:2018年は景気の主役交代、金利上昇の新局面へ=青木大樹氏 News

オピニオン:2018年は景気の主役交代、金利上昇の新局面へ=青木大樹氏

[東京 30日] - 2017年の世界景気回復は、中国経済の成長とエネルギー価格の上昇によるところが大きかったが、2018年は成長のけん引役の変化と金利の上昇局面入りなど、従前と異なる要因による「ゴルディロックス(適温)相場」の継続が見込まれると、UBS証券ウェルス・マネジメント本部の日本地域CIO(最高投資責任者)兼チーフエコノミストの青木大樹氏は予測する。

Brexitの清算金大筋合意で進展に期待! 英ポンド上昇で重要な節目突破なるか? ブログ

Brexitの清算金大筋合意で進展に期待! 英ポンド上昇で重要な節目突破なるか?

■ビットコイン急騰に金融市場は驚愕 みなさん、こんにちは。

 FXとは違いますが、金融市場を驚愕させたのがビットコインの急騰。

 11月27日(月)の「FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議」でビットコイン/円が100万円に到達したことをご紹介したのですが、その後、数日で120万円まで暴騰しました。

【参考記事】

●もしも黒田さんが日銀総裁を辞めたら…!? 生保買いがあっても米ドル/円は戻り売り!(11月27日、西原宏一&大橋ひろこ)

ビットコイン/円 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ビットコイン/円 日足)

 ビットコインは、早ければ12月にもCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)への先物上場が控えていること。

 そして、先週末(11月24日)にはビットコインから分裂した「ビットコインダイヤモンド」が誕生するなど、12月以降も5つ以上のフォーク(分裂)が予定されていることなどを受けて、フォークコインをもらいたい人がビットコインをロングにしている模様。

 その後は急反落、急反発を挟んで高値圏で乱高下の状態。

ビットコイン/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ビットコイン/円 4時間足)

 当面、ビットコインの動向にも注目ですね。

■米税制改革法案に市場は注目 為替マーケットの注目は、まず、米税制改革法案の行方。

 本日(11月30日)にも、上院本会議で米税制改革法案が可決される見込み。

 上下両院の法案一本化の一大作業が控えているものの、可決に向けて今週(11月27日~)のNYダウは、底堅い動き。

NYダウ 4時間足(出所:Bloomberg)

 連れて、米ドル/円も調整で112.00円レベルまで反発しています。

米ドル/円 4時間足(出所:Bloomberg)

 現在は、投票前の審議中。

 投票が延期されれば可決されない見込みが高い、ということを意味するので米ドル売りへ。

 個人的には逆に可決されても、セル・ザ・ファクトになると想定しています。

米ドル/円 4時間足 (出所:Bloomberg)

 米ドル/円は、前回のコラムでもご紹介させていただいた111.00円(50%戻し=114.73円~107.32円)を終値ベースでブレイクできなかったことで調整入り。

【参考記事】

●米ドル/円は111円割れなら108円へ下落も! 不気味な米ドルの売り手の正体とは!?(11月24日、西原宏一)

 前述の米税制改革法案が可決される見込みであることも、米ドルを底堅くさせています。

 ただ、米税制改革法案に関しては、マーケットではかなり織り込み済みであるため、米ドル/円の上値は限定的だと想定しています。

 29日の外国為替市場で…